H3の2号機は衛星なし、JAXAは早期の打ち上げ復帰を重視 | 您所在的位置:网站首页 › 全志h3 rk3288 › H3の2号機は衛星なし、JAXAは早期の打ち上げ復帰を重視 |
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2023年5月24日に開催された文部科学省・宇宙開発利用部会で、同年3月に初号機打ち上げに失敗した「H3」ロケットの2号機を、初号機と同じく固体ロケットブースター「SRB-3」を2本装着した「H3-22」という形態で打ち上げる方向性を打ち出した。衛星の代わりに打ち上げ環境計測用ペイロード(積載物)を搭載する考えだ。 今後、さらに検討を進めて正式決定する。従来2号機は、2023年夏にSRB-3を装着しない「H3-30」形態での合成開口レーダー衛星「だいち4号」の打ち上げを予定していた。 ![]() H3-30からH3-22へ変更したのは、早期の打ち上げ復帰を可能にするためだ。 H3-30にはH3-22にはない、実際の打ち上げで確認しなくてはならない項目がある。H3-30は日本の大型液体ロケットとしては初の第1段エンジン3基かつSRBを装着しない形態だ。このため、当初はH3初号機の打ち上げ後に、射点で実機を使う「1段実機型タンクステージ燃焼試験(CFT)」を実施した後に、2号機の打ち上げに進む予定だった。CFTでは射点で打ち上げまで機体を固定するホールドダウンシステムなど、H3-30特有の仕組みの試験も計画されていた。H3-30は、打ち上げ時の運用がH3-22形態と若干異なるわけだ。 初号機の失敗により、H3-30形態のCFT実施時期は未定となってしまった。対してH3-22およびSRB4本を装着するH3-24形態は、打ち上げ時の運用が同じ。かつ初号機で無事に射点から上昇しており、既に実際に安全な打ち上げが実施できると実証されている。従って2号機をH3-22形態にすれば、H3-30形態のCFTを後回しにして早期の打ち上げ復帰が可能になる。 ![]() LE-9エンジンの開発が遅延しているのも、H3-22に変更する理由だ。 LE-9エンジンは、打ち上げ時期を早めるために「タイプ1」「タイプ2」と段階的に開発している。タイプ1は初号機に使用したもので、燃料噴射器に機械加工したアセンブリー品を採用するなど、「安全性を確保しつつ手早く実機打ち上げに持ち込める」という設計を採用している。 2号機以降は、燃料噴射器を3Dプリンター製に変え、ターボポンプ部品の設計を変更して振動を緩和するなどしたタイプ2のエンジンを採用する予定で、2023年2月から4月にかけて種子島宇宙センターで5回の燃焼試験を実施していた。 ![]() この試験の結果、液体酸素ターボポンプ(OTP)では十分な振動抑制を達成したが、液体水素ターボポンプ(FTP)でさらなる振動が確認され、タイプ2には対策が必要なことが明らかになった。 そこで2号機では、エンジン開発のステップをさらに分割し、先行して一部のタイプ2向けの改良を組み込んだ「タイプ1A」エンジンを製造し、2号機に使用することになった。 H3-30形態にはSRBがないので、離昇時の推力は全面的にLE-9エンジンに依存する。このため、H3-30の運用は完全に問題が解決したタイプ2エンジンの完成後に回すことにした。 |
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